大幅なコスト削減: 年間197,760MWhのエネルギー削減を実現したことで、Compablocは導入からわずか半年以内に投資回収を達成。

インドネシアを代表する製紙工場のひとつが、プレヒーターをアルファ・ラバルのCompabloc熱交換器にアップグレードしたところ、すぐに目覚ましい成果が得られました。しかも、そのエネルギー削減効果は今もなお拡大し続けています。

更新日 2025-10-09

高い運転要求

東南アジアで急速に拡大を続ける製紙業界の中で、あるインドネシアの大規模工場は、老朽化した設備、上昇するエネルギーコスト、プロセス効率の低下、そしてより厳格な環境基準という課題に直面していました。

木材からレーヨンやその他のセルロース系製品を製造する同工場では、旧式のシェル&チューブ式熱交換器において、頻繁な付着物(熱交換器の性能低下を引き起こす付着物)の発生や漏れ、詰まりが問題となっていました。信頼性が高く、高性能な代替設備を求めた同社は、アルファ・ラバルに解決策を相談しました。

特に課題となったのは、ストリッパー汚れ凝縮水プレヒーター部分の限られた設置スペースです。スパイラル熱交換器や改良型シェル&チューブ式では、スペースを超過するか、必要な熱回収量を満たせませんでした。

さらに、化学洗浄では十分に汚れを除去できなかった過去の経験から、機械的な洗浄が可能な構造も必須条件でした。新しい装置は簡単に開放でき、手動または高圧洗浄機での完全な洗浄アクセスが確保できることが求められました。

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Compabloc:コンパクトかつ高効率な新たな選択肢

限られた設置スペース、汚れへの懸念、メンテナンスの容易さ、性能要件などすべての条件を踏まえ、アルファ・ラバルは完全溶接型のコンパクトプレート式熱交換器「Compabloc」を推奨しました。

世界中で35,000台以上の設置実績を誇るCompablocは、その信頼性と高い熱効率で広く知られています。本用途において、Compablocは以下の特長によって理想的なプレヒーターとして採用されました。

  • 優れた熱伝達性能: 高い熱効率により大幅なエネルギー削減を実現。
  • コンパクト設計: 限られたスペースにも容易に設置可能。
  • 信頼性の高い構造: C溶接構造とレーザー溶接プレートにより高い信頼性を確保。
  • 高い稼働率: 乱流流路設計により付着物の発生リスクを低減。
  • 容易なアクセス性: サイドパネルを開くだけで内部に全面アクセスでき、付着やスケーリングが起こりやすい用途でも機械洗浄が容易。

成果:卓越した熱性能と高い投資回収効果
詳細な協議と技術評価を経て、同工場はプレヒーターのアップグレードにCompablocを採用しました。2023年に設置されたシステムは、導入直後から性能の向上を示しました。

単一ユニット内での熱交換温度差を最大化することで、エネルギー回収率を高め、電力コストを削減し、プロセス全体のパフォーマンスを向上させています。これらの成果は、単なる運転改善にとどまらず、同工場の持続可能性目標に向けた大きな一歩となりました。

信頼に基づくパートナーシップ

顧客は今回の成果に非常に満足しています。アルファ・ラバルが評価された主な理由は、要求仕様に正確に対応したソリューション構築力と、確かな技術力に基づく信頼、そして充実したローカルサポート体制です。

Compablocは初期導入コストこそ従来型より高いものの、長期的にはメンテナンス費用や排出量の削減、突発的なダウンタイムの低減といった総保有コスト(TCO)の最適化こそが、持続的な成功への鍵であることを顧客チームは早期に実感しました。

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主要なテクノロジー

実績データ

主な成果

  • エネルギー削減量:年間197,760 MWh
  • CO₂削減量:年間35,597トン
  • コスト削減額:年間7,910,300ユーロ
  • 投資回収期間:6か月未満

運転面でのメリット

  • 突発的な停止ゼロの安定した稼働性能
  • コンパクトな設計により処理能力を拡大
  • 完全機械洗浄対応でメンテナンスが容易
  • 旧シェル&チューブ式に比べて熱回収量をさらに向上

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