インド最大の非遺伝子組み換え(non-GMO)大豆たんぱく分離物メーカー向けのプラント一式
インドの大手食品加工業者向けに、アルファ・ラバルがプラント一式を設計・エンジニアリング・設置・試運転まで一貫して手がけました。 この企業は長年にわたってアルファ・ラバルの顧客であり、乳製品分野および油脂分野で、複数の分離機、熱交換器、流体制御機器を導入してきました。こうした信頼関係から、新たに戦略的に非遺伝子組み換え(non-GMO)大豆たんぱく分離物市場へ参入するにあたり、アルファ・ラバルが最適なパートナーとして選ばれました。
更新日 2025-07-01
「このプラントでは、アルファ・ラバルの中核製品のほとんどを、しかも大規模に使用しています。具体的には、デカンタ9基、分離機4基、膜システム3基、蒸発器1基に加え、ポンプやバルブ、アルファ・ラバルの衛生用継手などの流体制御機器も導入されています」と語るのは、アルファ・ラバル フードシステムズ インドの副社長、パンカジ・マヘシュワリ氏です。「これは、インドにおける新たな市場での大豆加工プラントの一例であり、国内外で新たなビジネスチャンスを切り開くものです。私たちはお客様とパートナーシップを組み、自社のテストセンターで試験を重ねてこのソリューションを開発しました。今後、他のお客様との取り組みにおいても、この知見をアルファ・ラバルの技術とともに活用していきます。」
大豆たんぱく分離物(Soy Protein Isolate)は、非遺伝子組み換え大豆から作られた高度に精製・濃縮されたたんぱく質です。脱脂された未加熱の大豆グリッツから作られ、たんぱく質以外の成分、脂質や炭水化物の大部分が除去されています。そのため非常にニュートラルな風味を持ち、たんぱく質の強化、保湿性の向上、食感の改善を目的として、肉製品、ベジタリアン製品、ヴィーガン製品に広く使用されています。
「このプロジェクトは、良好な協力関係とオープンな対話があれば何が達成できるかを示す好例です」と語るのは、アルファ・ラバルのプロテイン産業マネージャー、スミット・ピングル氏です。「最初から建設的なパートナーシップが築かれ、非常に有意義な取り組みとなりました。新しい挑戦に関わり、それが成功したことは、私たち双方にとって大きな成果となりました。」

2022年における世界の大豆たんぱく分離物(Soy Protein Isolate)市場の規模は、29億8,700万米ドル(27億2,400万ユーロ)に達しました。大豆たんぱく分離物は、植物由来食品のたんぱく質含有量を高めるための主要な添加物であり、持続可能な食品を求める消費者の嗜好が高まる中で、その重要性が増しています。
この市場は、2023年から2033年の予測期間中に年平均成長率(CAGR)3%で拡大し、2033年には41億5,200万米ドル(37億8,700万ユーロ)に達すると見込まれています。
大豆たんぱく分離物は、乳児用粉ミルクやベビーフード、調理済み食品、健康飲料、植物由来の代替肉製品など、さまざまな用途でその役割を拡大しています。さらに、消費者の持続可能性への意識や嗜好の高まりを背景に、有機大豆たんぱく分離物の需要も再び増加傾向にあります。
アジア太平洋地域における市場成長は、「クリーンラベル(添加物の少ない自然志向)」を求める傾向と、より裕福な消費者層からの支持によって大きく後押しされています。(出典: Future Market Insight, 2023)
主要プロセス
排出量の削減
アルファ・ラバルのデカンタ組立工程では、すべての製造拠点が再生可能エネルギーのみを使用して稼働しているため、二酸化炭素排出量はほぼゼロです。

動物由来食品から排出される温室効果ガスは、植物由来食品の約2倍にのぼるのが一般的です(FAO, 2021)。
持続可能な食品
より高い抽出収率

より多くのたんぱく質の確保は、2050年に必要とされる70%増の食料需要のギャップを埋めることに貢献します