Aalborg OM-TCi
Aalborg OM-TCiは、竪型丸蒸気ボイラーで、高い容量範囲を有しています。OM-TCiは、当社の実績のある技術と長年の経験に基づいて開発されたものです。
多様な燃料に対応し、高効率かつ排出量を抑えたボイラー
- 標準仕様で熱効率89~92%、低燃料消費を実現
 - 外部エコノマイザー追加で熱効率93~96%(LHV)まで向上可能
 - 標準ボイラーはガスやメタノール、バイオ燃料など多様な燃料に対応
 - 陸上電源やクリーン電力による電気蒸気発生にも対応可能
 - 実績ある設計で、設置が容易。操作や清掃も簡単
 
アルファ・ラバルのAalborg OM-TCi焚焼式スチームボイラーは、長年の実績と技術に基づいて開発された高性能モデルです。排ガス中の酸素濃度を最適化した熱設計により、ボイラー負荷条件に応じて89~92%の総合効率を達成。これは同容量帯の一般的なボイラーと比べて平均6%高く、燃料消費量の削減とCO₂・NOₓ排出量の低減につながります。
例えば、16,000 kg/hのボイラーを年間5,000時間、75%負荷で運転した場合、燃料価格が650 USD/トンであれば、年間約17万ドルの燃料コスト削減が可能です。
さらに、外部排ガスエコノマイザー「Aalborg Micro」を組み合わせることで、エンジン排ガスに含まれる熱エネルギーを回収し、焚焼式マリンボイラーの使用を抑えることで、熱効率とコスト削減効果をさらに高めることができます。
Service
アルファ・ラバルは、焚焼式ボイラーに対してライフサイクル全体にわたるサポートを提供しています。設計、設置、試運転から始まり、保証期間終了後もサービス期間を通じて継続的に支援します。
アルファ・ラバルのサービス契約は、システムの運用者を支援します。一定期間のサービス契約により、運用計画やコスト予測がより確実になります。適切に設計されたメンテナンス戦略は、コスト管理を明確にし、性能を維持しながら機器の寿命を延ばし、総運用コストを削減します。信頼性の高い運転には予防保全が鍵となります。アルファ・ラバルの予防保全プログラムには、年次点検および30か月点検が含まれており、規制に基づく検査スケジュールに準拠しています。
動作原理
炉
Aalborg OM-TCiは、気密メンブレンウォールを備えた大型の炉で構成されています。十分な数の降水管により、安全な自然循環が保証されており、炉の適切なサイズ決めにより、良好な燃焼、適度な負荷、低い材料応力が保証されます。
伝熱部
円筒胴が煙管を取り囲んでいます。この煙管は伝熱性を向上させ、低い排ガス温度と高効率を保証します。
バーナー
標準的なボイラーに、完全自動運転・制御を搭載したAalborgバーナーを備え付けることができます。このバーナーは、高いターンダウン比と、低酸素濃度での完全燃焼が可能になるように設計されています。Alfa Laval AalborgのKBロータリーカップバーナーまたはAalborg KBSA蒸気噴霧バーナーが、目的または顧客の要望に応じて提供されます。
Aalborg KBSA蒸気噴霧バーナーは、当社の横焚きボイラーに取り付けて使用するもので、事前組立てして納入することができます。油流量計の使用と、噴霧蒸気圧力の変調により、すべての負荷において、また、低負荷において安定した燃焼が可能です。バーナーの取付金具はすべて、据付と保守が容易になるように配置されています。
- 熱容量範囲: 1.7~46.9 MW
 
制御システム
バーナーとボイラーは、Aalborg Control、Aalborg Control Touchまたは自己診断式Aalborg Steam Pilot安全・制御システムなどの、Alfa Laval Aalborgにより搭載された制御盤で、監視・調整することが可能です。
高効率および環境面での懸念
煙道ガスの酸素濃度を最適化した熱設計の改良により、総合効率を、ボイラーの負荷条件に応じて89~92%にすることが可能で、これは、同じ容量範囲の代表的なボイラーより平均で6%高い効率です。したがって、燃料消費量が削減され、CO2とNOxの排出量が低減されます。毎年、75%の負荷で5,000時間運転している、能力が16,000 kg/hのボイラーの場合では、年間の燃料費が130,000米ドル*)節減されます。
*) 燃料価格をトン当たり500米ドルとして算出。