乳製品業界に革新をもたらす、水とエネルギーの大幅な削減

乳製品業界において、殺菌工程に高性能な熱交換器は長年欠かせない存在でした。しかし、細菌の蓄積によって頻繁に生産を停止し洗浄を行う必要があることは、依然として大きな課題です。洗浄の間隔を延ばすことができれば、生産性の向上と環境負荷の低減につながるため、非常に価値があります。

この課題に対する有効な解決策として注目されているのが、Alfa Laval Extend™です。この新しい熱交換器向けアップグレードは、スカンジナビア最大級の乳製品メーカーのひとつで大きな成果を上げています。

洗浄間隔を12時間へ延長

Alfa Laval Extend™は、熱交換器に安全な微弱電流を流すことで機能する、簡単に取り付け可能なソリューションです。これにより、細菌の蓄積を90〜99%抑制し、洗浄の必要性を低減します。従来の業界標準である8時間から、12時間への洗浄間隔の延長が可能となり、生産性が大幅に向上します。 「Extend™を最初に導入した大手乳製品メーカーでは、洗浄回数が30%減少し、稼働時間が50%向上しました」と、アルファ・ラバルの戦略プロジェクトマネージャー、アンナ・アンドリスは語ります。「生産性の向上だけでなく、環境面でも大きなメリットがあります。」

より持続可能な資源利用

この乳製品メーカーでは、2本の殺菌ラインを運用しており、合計処理能力は毎時14万リットルにのぼります。Alfa Laval Extend™の導入により、年間で7,000m³の水、ポンプや加熱に使用する電力10万kWh、洗浄用薬品35トンの削減を実現しています。さらに、処理が必要な排水の量も大幅に減少しています。

「私たちは設置のあらゆる側面を綿密に確認しながら進め、実際の結果が出るのを心待ちにしていました。間違いなく、これは双方にとっての成功です。」
アンナ・アンドリス
アルファ・ラバル 戦略プロジェクトマネージャー

成功に導いた協働

アルファ・ラバルがこの乳製品メーカーにアプローチした際、彼らはExtend™の導入に非常に前向きでした。「このプロセスにおける彼らの協力は非常に重要でした」とアンドリスは語ります。「Extend™の技術は非常にシンプルで、ユニットの設置も簡単ですが、私たちはまったく新しいソリューションを切り拓いており、長年にわたる開発とテストを経て実現したものです。」

乳製品業界を、より環境にやさしく、より生産的に

現在、アルファ・ラバルのExtend™チームは、このバイオフィルム抑制技術をさらに多くの乳製品メーカーや新たな市場へ展開することを目指しています。「環境面での貢献は、私たちにとって大きなモチベーションです」とアンドリスは語ります。「この技術を広く展開することで、水・エネルギー・薬品の使用量を大幅に削減できる可能性があり、その効果は非常に大きいです。もちろん、稼働時間と生産性の大幅な向上も大きな推進力となっています。この技術は設置が簡単で、アルファ・ラバルのスタッフを必要とせず、社内のエンジニアだけで対応可能です。さらに、アルファ・ラバル製以外の熱交換器にも設置できるため、Extend™はまさに業界を変える存在です。」

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