アルファ・ラバルの熱交換器で、バイオリファイナリーの増産に貢献

#SunPine 社は、アルファ・ラバルの提供するCompablocとスパイラル熱交換器の導入により、スウェーデンのピーテオにあるバイオリファイナリーのメンテナンス回数を減らし、生産性を向上させることに成功しました。サンパイン社とアルファ・ラバルにおける協力関係は、プロジェクトの成功に大きく貢献しています。

更新日 2023-11-28

バイオベースの燃料や化学品への強い需要

サンパイン社は、木材をベースとするバイオ燃料を生産する世界有数の企業です。スウェーデンのピーテオにあるバイオリファイナリーで、紙パルプ産業の副産物である粗トール油を精製し、そこから燃料や化学品を作っています。

サンパイン社の主な製品であるトールディーゼルは、スウェーデンとノルウェーで販売中のエコフレンドリーなディーゼル“Evolution Diesel”にも使用されています。サンパイン社では年間合計1億リットルのトールディーゼルが生産され、結果としてCO2排出量を年間25万トン削減することができました。製品への高まる需要にこたえるべく、サンパイン社はプラント拡大への投資を行い、現在では会社の総生産量を50%増加させる第2の工場を建設中です。

ディーゼル燃料生産の拡大

2018年、サンパイン社は、高まる市場の需要に対応するためにディーゼル燃料の生産を増やすことを決定します。それにともない、熱交換器の改善も求められました。

改善にあたり、複数の課題が生じました。まず、非常に高粘度であったり、複雑な媒体を処理するように設計されていない熱交換器では、すぐに詰まってしまうのです。また低圧力損失の条件もあるため、熱交換器は限られた区画スペースに収まるようなサイズである必要がありました。これは、増加する加熱条件を満たすために、熱伝達効率の高さが重要であることを意味していました。

メンテナンスを行う負担は減らし、性能を向上

ソリューションとして選ばれたのが、アルファ・ラバルのCompablocとスパイラル式熱交換器です。スパイラル式熱交換器は、高粘度の汚れた流体を処理するように設計されており、シングルチャネル設計でセルフクリーニング効果が得ることもできます。

これらは2019年にサンパイン社で設置および試運転され、数か月という長いメンテナンス間隔や性能において高い評価を得ています。

アルファ・ラバルのスパイラル式熱交換器は、流体による頻繁な汚れ、圧力損失、サイズの問題など、熱伝達に関わる様々な課題に対処することができます。

スパイラル式熱交換器の詳細 

利点

・熱伝達効率が高く、コンパクトなため既存のスペースに設置が可能

・汚れやすい流体を使用しても、メンテナンスの頻度は少ないまま

・最小限の圧力損失

「アルファ・ラバルとの協力関係を、とても嬉しく思います。私たちは引き続きアルファ・ラバルと連携して、新たな粗トールディーゼルのプラントを作るための開発を行っています。両社の密接な関係は、プロセスのパフォーマンスやプロジェクトの実行において、非常に良い成果を生み出しています」

アンドレアス・バックストロム、サンパイン社の生産技術者

Alfa Laval Compabloc heat exchangerコンパクトで全溶接型の熱交換器であるCompablocは、さまざまな媒体で、高温高圧で動作するように設計されています。 

Compablocの詳細